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月末仕掛品の評価についてです。
総合原価計算では当月にかかった原価を
完成品原価と月末仕掛品原価に按分(あんぶん)します。
按分(あんぶん)とは、計算でわけていくことです。
直接材料費と加工費では進捗度(しんちょくど)が 違うことがあります。
進捗度とは原価のかかり具合のことです。
次の図を見てください!
月初に7枚のタイルがありました。
ここに色を塗っていくわけです。
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タイルは材料費が1枚200円かかります。
色を塗るのに工員を雇います。
色を塗る道具や塗料は工員が自分で持っています。
完成したら1枚について100円払います。
これが加工費です。
当月は5枚のタイルが完成し、
2枚のタイルがちょうど半分塗り終わりました。
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つまり原価のかかり具合を確認しましょう!
材料費は塗り終わっていたとしても、塗り終わらなくても、
まるまる1枚分かかります。
つまり、月末仕掛品のうち、材料費の進捗度は
100%だということができます。
完成品原価のうち材料費部分は
5枚のタイルを使っているので、
200円×5=1,000円かかります。
また、月末仕掛品のうち材料費部分は
2枚のタイルを使っているので
200円×2=400円かかります。
それに対して加工費では
月末仕掛品の進捗度は50%になります。
なぜならば作業は半分しか終わっていないからです。
完成品原価のうち加工費部分は
5枚のタイルを使っているので、
100円×5=500円かかります。
また、月末仕掛品のうち加工費部分は
2枚のタイルを使っていますが、
進捗度が50%なので
100円×2×50%=100円です。
加工費の数量に着目すると
完成品の数量は5枚、
それに対して月末仕掛品の数量は2枚ですが
完成品の数量に換算すると
2枚×50%=1枚となります。
このように完成品に換算した数量を完成品換算量といいます。
また、完成品の数量と月末仕掛品の完成品換算量を合計すると
5枚+1枚=6枚となりますが、
この合計のことを完成品換算総量といいます。
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