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本日は部門別計算です。
部門別計算は考え方を整理しておくと後で楽になりますので、
まずそこから書いていきたいと思います。
初めに「部門別計算とは何か?」です。
費目別計算(材料費・労務費・経費などの計算)の結果を受けて、
原価を部門別に分類集計する手続きをいいます。
原価計算には計算段階があって、
部門別計算は第2次の計算段階になります。
原価計算では、
費目別計算⇒部門別計算⇒製品別計算
という計算段階があるわけです。
(部門別計算を省略することもあります。)
ここでいう部門の種類がどのようなものかというと、
はっきり区別して捕らえておかなければならないものとして、
製造部門と補助部門があります。
製造部門とは製品を直接製造する部門です。
この製造部門には
材料を切ったり削ったりする切削部門、
その材料を組み立てる組立部門などがあります。
もちろん、同じ製造業でも業種によっていろいろな部門が考えられます。
そして、補助部門とは製造部門に対して補助的な関係にある部門です。
製造部門に動力を提供する動力部門、
修繕を行う修繕部門、
工場の事務を行う工場事務部門などがあります。
補助部門では製品を製造しないのですね。
部門別計算では、
製造部門と補助部門の計算はちょっと取り扱いが異なります。
補助部門はもう少し細かく補助経営部門と工場管理部門に分かれますが、
簿記2級工業簿記の計算問題を解くときにはあまり必要ないので、
説明は省略します。
【参考】
なぜ参考と書いたかというと後でもう一度書くからです。
もちろん簿記2級の範囲です。
今、製造指図書別に原価を集計する個別原価計算を前提に書いていますが、
後で総合原価計算というものが出てきます。
この総合原価計算でも部門別計算が行われます。
ただし、総合原価計算では部門のことを工程と呼ぶことが多いので、
部門別計算ではなく、工程別計算となります。
そして、個別原価計算の部門別計算では、
主に製造間接費について原価を集計していきますが、
総合原価計算の工程別計算では
すべての原価要素について原価を集計することが多いのです。
次回は部門別計算の目的です。
本日も「簿記2級 工業簿記の考え方」をご覧いただきましてありがとうございます。