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本日は製造間接費配賦差異についてです。
前々回の例題を使って説明しています。
前回は製造間接費勘定の貸方に予定配賦額を記入しました。
製造間接費勘定の借方には実際発生額が記入されることになります。
基準操業度を実際的生産能力としても、平均操業度としても、期待実際操業度としても
貸方には同じ金額が記入されます。
基準操業度をどうするかによって実際発生額が異なることはありません。
そして、
製造間接費勘定の借方の実際発生額と貸方の予定配賦額との差額が製造間接費配賦差異
となります。
(1)実際的生産能力を配賦基準とした場合の製造間接費勘定の記入
製造間接費 | |
実際発生額 . 924,000 |
予定配賦額 . 851,200 |
★製造間接費配賦差異は借方と貸方の差額で72,800円。借方のほうが大きいので
借方差異といいます。
(2)平均操業度を配賦基準とした場合の製造間接費勘定の記入
製造間接費 | |
実際発生額 . 924,000 |
予定配賦額 . 912,000 |
★製造間接費配賦差異は借方と貸方の差額で12,000円。借方のほうが大きいので
借方差異といいます。
(3)期待実際操業度を配賦基準とした場合の製造間接費勘定の記入
製造間接費 | |
実際発生額 . 924,000 |
予定配賦額 . 988,000 |
★製造間接費配賦差異は借方と貸方の差額で64,000円。貸方のほうが大きいので
貸方差異といいます。
☆実際発生額が大きいときには不利差異、実際発生額が小さいときには有利差異とい
う言い方もありますが、最近の試験問題では借方差異、貸方差異という言い方を
用いているようです。
「借方差異ですか?貸方差異ですか?」と質問されているときに不利差異、有利
差異で答えても正解とはなりません!
☆問題文に特別の指示がある場合を除いて、プラスとかマイナスの符号をつけ
て解答しても正解とはなりません!
上記の二つはよく注意するべきです!
なお、予定配賦のことを正常配賦と呼ぶことがありますが、同じ意味だと思ってくだ
さい。通常、「予定」と言ったときには「正常な」という意味合いを含んで使ってい
ます。
また、問題の多くは基準操業度を単に○○時間などと書いてあります。実際的生産能
力であったとしても、平均操業度であったとしても、期待実際操業度であったとして
も計算上ことなることはないのですから。
本日も「簿記2級 工業簿記の考え方」をご覧いただきましてありがとうございます。
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