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今回は材料費の計算の続きで、材料の消費量の把握の方法です。
日商検定簿記2級の工業簿記では、材料の消費量を把握する方法として、
継続記録法と棚卸計算法を覚えておきましょう!
【継続記録法】
継続記録法とは、材料品目ごとに受入数量、払出数量を材料元帳(または材料カード)
に記入し、材料の帳簿残高を明らかにする方法です。
この材料元帳(または材料カード)は商業簿記の商品有高帳に相当するものです。
この材料元帳(または材料カード)に記入することによって、材料の帳簿残高(帳
簿から把握される残っているはずの残高)が明らかになり、
実地棚卸といって、倉庫に本当に残っている材料の数量を確認することによって、
その差額がわかります。
本来残っているはずの材料が実際には残っていないことがあり、
このことを棚卸減耗といいます。
継続記録法の結果得られた帳簿残高と実地棚卸の結果得られた実際残高を
比較することによって、
棚卸減耗がわかり、材料の管理に役に立つわけです。
材料元帳(または材料カード)は次のようなものです。
材 料 A |
平成 ○年 |
摘 要 | 受 入 | 払 出 | 残 高 | ||||||
数 量 | 単 価 | 金 額 | 数 量 | 単 価 | 金 額 | 数 量 | 単 価 | 金 額 |
※罫線についてはどうしてもうまく表現できないので、
お持ちのテキストや参考書でご確認ください。
簿記では、数字をたしたり引いたりするときには計算の結果の上に線を引き、
締め切るときには数字の部分の下に二重線を引きます。
検定試験で細かな線の引き方を問われている問題は見たことはありませんが、
一応、確認しておいてください。
【棚卸計算法】
材料の消費量は次の計算で求められるはずです。
当月材料消費量=月初材料棚卸高+当月材料仕入高−月末材料棚卸高
材料品目ごとにこの計算をして材料の消費量を把握する方法を棚卸計算法といいます。
棚卸計算法では、記帳事務が簡略になるという長所はありますが、
棚卸減耗分が明らかにならないという短所があります。
そこで、
棚卸計算法は、継続記録法の実施が困難な材料や重要ではない材料で用いられます。
検定試験の計算問題を解くにあたっては、
「継続記録法によって」とか「棚卸計算法によって」とか問題に書いてありますので、
どのようなものなのかを知っていれば解答するのに困ることはないと思います。
考え方がわかって、名前を知っていればそれでいいです。
本日も「簿記2級 工業簿記の考え方」をご覧いただきましてありがとうございます。