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もっともっとたくさんの皆様に
「簿記2級 工業簿記の考え方」を読んでいただきたい
と思っています。
ぜひ、お友達にも
たちばなん の 「簿記2級 工業簿記の考え方」を
ご紹介ください!
甲と乙の二つの製品を製造している場合に、
それぞれの製品の原価がいくらになるのかを
計算してみたいと思います。
材料について
- 甲製品を製造するために材料6,000円を庫出した。
- 乙製品を製造するために材料7,000円を庫出した。
- 修繕のために材料4,000円を庫出した。
(話を簡単にするために工場の事務職員に対する給料はなかったとする。)
- 甲製品を製造するためにかかった賃金は9,000円だった。
- 乙製品を製造するためにかかった賃金は8,000円だった。
- 修繕のためにかかった賃金は3,000円だった。
当月分の経費は外注加工賃が甲製品分として2,000円、
その他、間接経費が5,000円だった。
なお、当工場は当月より操業を開始した。
上記のような資料から甲製品と乙製品の原価を計算しましょう!
甲製品 | 乙製品 | 合 計 |
直接材料費 | 6,000 | 7,000 | 13,000 |
直接労務費 | 9,000 | 8,000 | 17,000 |
外注加工賃 | 2,000 | ─ | 2,000 |
製造間接費 | 12,000 |
合 計 | 44,000 |
上記の作業を賦課(または直課)といいます。
どの製品にどれだけの原価がかかっているのかを計算するために
製品ごとに原価をリストアップしたわけです。
ところが、製造間接費は材料費と労務費と経費の間接費の合計なので、
どの製品の分がいくらと把握できません。
したがって、その割り振りの計算をしなければならないわけです。
ここまでの計算の部分を仕訳すると次のようになります。
直接費は仕掛品勘定に、間接費は製造間接費勘定に集計します。
(借) | 仕掛品 | 13,000 | (貸) | 材 料 | 17,000 | ||||||
製造間接費 | 4,000 | ||||||||||
(借) | 仕掛品 | 17,000 | (貸) | 賃 金 | 20,000 | ||||||
製造間接費 | 3,000 | ||||||||||
(借) | 仕掛品 | 2,000 | (貸) | 買掛金※1 | 2,000 | ||||||
(借) | 製造間接費 | 12,000 | (貸) | 諸勘定※2 | 12,000 | ||||||
※1外注加工賃の貸方勘定科目は買掛金としました。
※2貸方の勘定科目はいくつかの勘定科目が考えられるので、
諸勘定としてまとめました。
上の仕訳を勘定に記入すると次のようになります。
材 料 | |
仕掛品 13,000 製造間接費4,000 |
仕掛品 | |
材 料 13,000 賃 金 17,000 買掛金 2,000 |
賃 金 | |
仕掛品 17,000 製造間接費3,000 |
製造間接費 | |
材 料 4,000 賃 金 3,000 諸勘定5,000 |
買掛金 | |
仕掛品 2,000 |
諸勘定 | |
製造間接費5,000 |
また、これは次のような図にすることもあります。
|
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仕掛品 2,000 |
製造間接費5,000 |
本日も「簿記2級 工業簿記の考え方」をご覧いただきましてありがとうございます。