いつも「簿記2級 工業簿記の考え方」を応援していただいてありがとうございます。
もっともっとたくさんの皆様に
「簿記2級 工業簿記の考え方」を読んでいただきたい
と思っています。
ぜひ、お友達にも
たちばなん の 「簿記2級 工業簿記の考え方」を
ご紹介ください!
製品の製造原価には、
どの製品を作るためにかかった原価なのかが把握できる
直接費 と
どの製品を作るためにかかった原価なのかを把握できない
間接費 とがあります。
材料費、労務費、経費
に分類できますので、
直接費なのか間接費なのかという分類を加えると
直接材料費、直接労務費、直接経費
間接材料費、間接労務費、間接経費
とさらに細かく分類することができます。
ある製品の原価を計算しようとするときには
直接費はそのまま集計すればいいのですが、
困るのが間接費の計算です。
いろいろな製品を作るのにかかった原価であることは確かなのですが、
どれを作るためにかかったのかがわからないから間接費なのです。
でも、計算上は間接費を製品ごとに割り振る必要がでてきます。
それぞれの製品を作るのにいくらかかったのかがわからないと
貸借対照表や損益計算書を作成したときに、
製品や売上原価の金額を書けなくなってしまいます。
また、原価がかかりすぎたのか、少なくて済んだのかも判断できません。
直接費と間接費の関係は実生活上もよくあることですが
工業簿記では計算が細かくなります。
AさんとBさんとCさんが3人でラーメン屋さんに入りました。
Aさんは600円のラーメンを食べ、
Bさんは900円のチャーシューメンを食べ、
Cさんは700円のチャーハンを食べました。
誰がいくらの食事をしたかは正確に把握できます。
ところが、一緒に1本450円のビールを2本みんなで飲んで、
300円の餃子も1皿みんなで食べました。
このときに、誰の分がいくらだったのかの計算をどうするかです。
ラーメン屋さんの食事の場合には、合計3,400円だから
だいたい一人1,000円で
足りない分は一番年長のAさんが負担しましょうとか、
ほとんどビールを飲んだBさんが負担しましょうとか
いろいろ相談を持ちかけたCさんが負担しましょうなどとなると思います。
まあ、あまり細かな計算はしません。
しかし、製品の原価の計算をするときにはもっと細かな計算が必要になるわけです。
工業簿記では、
誰の分がいくらか把握できるラーメン、チャーシューメン、チャーハンの分と
誰の分がいくらか把握できないビールと餃子の分とを
別々に計算します。
そして、間接費であるビールと餃子の分を3人で分けることになります。
ビールと餃子の分は合理的な基準を探して、それを使って計算します。
あるときは、1,200円の金額を単純に3で割ってひとり400円ずつにするとか
直接費であるラーメン、チャーシューメン、チャーハンの金額の割合で計算するとか
いろいろです。
本日も「簿記2級 工業簿記の考え方」をご覧いただきましてありがとうございます。